出雲大社教大祭
出雲大社教とは出雲大社の大国主大神さまを熱心に信仰する人の集まりです。出雲大社の千家尊祐宮司が国造、千家隆比古権宮司が管長に就かれ、全国に分祠、分院、教会、講社があり、大神さまの御神徳とその教えを広めています。
その信徒のお祭りである、出雲大社教の大祭は毎年8月の上旬に行われます。
令和元年は8/5(月)8/6(火)8/7(水)8/8(木)の4日間です。全国から大勢の人が参列しますので、1日では収まりきれないため、同じお祭りが4日間行われます。ですから、この4日間のうちのどれか1日に参列します。
夜は神の時間
神道では夜は神さまの時間です。
奈良県の桜井市、古代大和朝廷の中心地であったと言われる纒向遺跡の近くに箸墓(はしはか)という古墳があります。前方後円墳としてはかなり古くかつ大型のもので、倭迹迹日百襲姫命(やまとととひももそひめ)のお墓と言われています。命は第7代孝霊天皇の皇女で、三輪山に住まわれていた大物主神の妻となられました。大物主神は大国主大神の幸魂奇魂で、三輪山にお祀りされました。
その箸墓ついて、日本書紀には興味深い話が伝わっています。
「この墓は、昼は人が作り、夜は神が作る」
これは一例ですが、古代日本人は夜は神の時間と考えていたのではないかと言われています。例えば神社にとって非常に重要なお祭りである遷宮は、通常夜に行われます。平成25年に出雲大社「平成の大遷宮」本殿遷座祭、伊勢神宮第62回式年遷宮「遷御の儀」が執り行われましたが、どちらも夜でした。
神秘的なお祭り
出雲大社教大祭は、その夜に行うお祭りです。
まず、神楽殿に信徒が集まり、神職が参進して神道のお祭りが執り行われます。神道で一番大切なものがお祭りです。参列しているみんなが心を一つに合わせてお仕えします。お祓いの後、大国主大神さまへ神饌がお供えされます。続いて、謝恩詞の奏上となりますが、これを全員で唱えます。そして、お祭りで一番大切な祝詞の奏上。参列者も平伏して祈りを捧げます。出雲大社の唱え詞である「神語」をこれまた全員で奉唱します。巫女舞が供せられて、参列者代表の玉串となります。お祭り終了後、出雲大社教管長の御教話があります。このお祭りに参列するだけで大変ありがたいことです。
夜の出雲大社(左が八足門)
みたまむすびの霊行とおにわふみ
続いて「みたまむすびの霊行(れいぎょう)」が行われます。みたまむすびの霊行は、まず各自に御鈴が渡されます。信徒は神楽殿を出て、普段は入ることができない八足門から中に入ります。瑞垣に囲まれた神域を「おにわ」と呼びますが、この聖域を踏ませていただくことを「おにわふみ」と言います。みたまむすびの霊行では、特別におにわふみをさせていただくことができます。このおにわを全員で御本殿の周りを巡ります。
「行(ぎょう)」ですので、全員無言です。そして八足門の前で整列し、合図に合わせて心の中で神語を唱え、鈴を振ります。この霊行で大神さまより「むすひの力」を頂き、霊魂のよみがえり、幸魂(さきみたま)奇魂(くしみたま)の発動を一心に祈ります。夜の静寂の中で行われる大変神秘的な神事です。
これ以上言葉では説明できません。体感して下さい。
なお、雨天、荒天の場合はみたまむすびの霊行を神楽殿内で行うこともあります。
<おにわふみ、とは>
通常参拝者は八足門までしか立ち入ることを許されません。瑞垣の中に入り上の写真青線のように御本殿の周りを一周歩かせていただくこと、これを「おにわふみ」といいます。現在は神社から特別に許された者だけがおにわふみを行うことができます。出雲大社教大祭ではこれを夜に行うことができるのです。
お祭りに参加するには
この出雲大社教大祭は見物するようなお祭りではありません。参加しないと意味がないお祭りです。一般の人が直接行って参列することはできません。しかし、出雲大社教の分祠、分院、教会、講社を通して参列する事ができます。関心がある方はお近くのところにお問い合わせ下さい。
ただ、友人に信徒がいるとか、そこの神職と面識がある、といったことが必要で、何も知らないのにいきなり参加したいと言っても難しいことが多いでしょう。まずは近くの分祠、分院、教会、講社に熱心にお参りしましょう。
頂ける鈴(この袋の中に入っています)
お申し込み・お問い合わせ
出雲大社紫野教会では、京都から車で参ります。
令和元年は8/6(火)のお祭りに参列いたします。そのため8/6に京都を出発、その日は出雲で宿泊して翌日8/7に京都に戻ります
<予定>
1日目 午前9時頃京都出発→ホテルに入り午後5時頃夕食→午後6時30分よりお祭り→ホテルに戻る
2日目 午前出発→京都へ帰還
出雲大社紫野教会では、お参りに来る、あるいは行事に参加するなど、教会長と会ったことがある人、あるいは信徒の紹介がある人が参加できます。お申し込みされたい方は出雲大社紫野教会(075-491-2943)に直接お電話頂くか、お問い合わせページからご連絡下さい。
その他、ご質問等ございましたら、お気軽にお寄せ下さい。直接お越し頂いて詳しいお話を聞くことも可能です。
※欠員が出ました。1名募集しています。ご連絡ください
(参考ページ)
出雲信仰と出雲大社教についてはこのページをご覧ください。