どんなこともあまり期待しすぎるとガッカリすることがあります

何ごともあまり期待しすぎない

 インターネットの飲食店やホテルなどのレビューは便利ですのでたまに利用しています。しかし、参考程度に見ておかないといけないなと感じています。

 星の数で評価されているので、評判、人気度がわかってよいのですが、評価が相当高い店に行ってみると、あれそれほどでもないな、ということがよくあります。これは店に問題があるのではなく、自分の中の期待度が上がりすぎたからであろうと思います。地域で一番人気のラーメン店だと調べて、ものすごく期待していったらそうでもなかった。美味しいのだけれど、思ったほどでもない。これは今まで食べたことがないようなおいしいものを期待したのがそもそもの間違いでしょう。反対に評価の芳しくないホテルに覚悟して泊まってみたら、確かに古くて壁は薄いけど値段からすると十分だった、ということもありました。反対に事前の期待値が低すぎたので、プラスに作用したということです。

 神社の世界でも同じようなことはあります。神主にあこがれて神職養成の学校まで出て神社に奉職してみたものの、思っていたものと違った、とすぐにやめてしまう人がいます。近年の神社ブームが起こってから、神主の印象が非常によくなりました。以前はほとんど注目されていませんでしたが。神に仕える清らかで尊い仕事、しかも公務員並みに安定している仕事、などとよいイメージばかり持ってしまうと、実際になってみたら失望した、ということになりがちです。
 ただ、仕事の内容というよりも、人間関係の問題でやめた人が多そうな気がしますので、あまりやめた人を責めることもできません。職員を雇える神社であっても大半は小企業、個人企業レベルの人数ですから、そこで人間関係がうまくいかないと大変です。神主の家に育った人間だとよいところも悪いところもわかっているところがありますが、一般家庭出身だとその世界がどうなっているのか、どういう仕事をしているのかほとんどわかりませんから、理想と現実のギャップが生じやすいところがあります。

 仕事だけに限らず、世の中には自分で期待度を上げすぎてがっかり、ということが結構あるように思います。家族や友達といった人間関係もそうでしょう。結婚はその典型かと思います。相手にこうしてほしい、こうあってほしいと期待しすぎると、かえって裏切られることもあります。

 かといって、世の中のものをすべて冷笑して見ろ、というわけでもなく、現実をあきらめろというわけでもありません。自分も他人の期待にいつも応えているわけでもないし、そこからすると何事もあまり期待しすぎない方がいいと、最近は思うようになってきました。

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<このページの筆者>
 中島隆広 : 出雲大社紫野教会、教会長
昭和46年京都府生まれ。名古屋大学経済学部卒業、会社員の後、パソコン部品のインターネット通販の会社を起業して経営する。会社売却の後、國學院大學神道學専攻科に入学し、神主となる。

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 日本人が伝えてきた心、そして生き方を、神道、神さまの話を中心としつつ、語った本です。相当な時間を掛けて作り上げました。ぜひ一度お読みください。

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