広大で圧倒的な質量を持つ宇宙全体から見ると人間の悩みは小さなもの

■神主中島、神道のお話「神道と悩みと宇宙」


 私は大学時代、天体研究会というサークルに所属していました。星を見るなんてロマンティックですねとか言われますが、星を綺麗に見るためには街の灯りから遠ざからないといけませんので、とんでもない山奥に行くことになります。さらに、雨が降らないだけではなく、晴れてくれないと星は見えません。なかなか大変な趣味です。

地球と太陽系

 さて、私たちの住む地球は、人間からするととても大きく見えます。それでも太陽からすると遥かに小さく、太陽の直径は地球の109個並べたものと同じです。太陽から地球までの距離は1億5000km、光が到達するまでに8分19秒かかります。

 太陽系は恒星である太陽と地球を含めた惑星8個からなります、その太陽系で一番外側の惑星海王星は、太陽からの距離が45億km、光で4時間かかります。なお、冥王星は2006年に惑星から外されています。
 8分とか4時間とかまだこのあたりまでなら、数字的にはなんとなくわかるような気がします。最も光の速さは1秒間に地球を7周半できますから、人間ではよくわからないくらいに速いわけですけれども。

銀河系と全宇宙

 太陽みたいな恒星で、太陽系から一番近いものはケンタウルス座α星で4.4光年離れています。これは南の空にあるので日本からは見えません。次に近いのがシリウスで8.6光年の距離、冬に明るく見える白い星です。4.4年と聞くと近そうに思いますが、太陽から地球の距離を1mとすると、ケンタウルス座α星までは300km弱になりますから、相当遠いですね。
 そして、太陽系が属する星の集まりである銀河系には、太陽みたいな星がなんと1000億個もあると言われています。銀河の直径は10万光年。ここまで来るとまったく実感の無い数字です。

 ついでに言っておきますと、一番近い他の銀河はアンドロメダ銀河で距離220万光年。これは秋に肉眼でもぼーっと見えます。双眼鏡や望遠鏡でぜひ見てみて下さい。宇宙にはこのような銀河が1700億個ほどもあるんだとか。ということは太陽みたいな星が1000億×1700億あるということです。「それほんまなん?」「誰か見たんか?」と突っ込みたくなりますが、天文学の進歩はすごいですから、大筋では本当のことでしょう。

人間の悩みと宇宙

 長々と星の話をしてきましたが、この全宇宙から比べると、私たち人間は本当にちっぽけな存在です。そこで思うのは、宇宙から見ると、私たちの悩みというものも、実は小さなものなのではないか、ということです。もちろん、自分にとっては重大な問題なわけですが、時には壮大な宇宙を見て、悩んでいることが馬鹿馬鹿しくなるくらいに思ってみると楽になります。
 都市部ではほとんど星が見えなかったりもしますが、たまに郊外に行ってみて星を眺めることをおすすめします。


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<このページの筆者>
 中島隆広 : 出雲大社紫野教会、教会長
昭和46年京都府生まれ。名古屋大学経済学部卒業、会社員の後、パソコン部品のインターネット通販の会社を起業して経営する。会社売却の後、國學院大學神道學専攻科に入学し、神主となる。

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