一年の収穫を神さまに感謝する新嘗祭
一年の収穫を神さまに感謝する新嘗祭
毎年十一月二十三日は勤労感謝の日です。子供の頃に「働いていない人は休んじゃダメ」とかふざけていったことがあるかもしれません。これは勤労感謝の日という言葉になっているからですが、この日のことを正確に表していないように思います。というのもこの日には宮中において「新嘗祭(にいなめさい)」が行われることに由来するものだからです。
新嘗祭は今年取れた新穀を神さまに感謝するお祭りです。感謝祭、収穫祭というべきものですから、別に働いている人たちだけのお祭りではなく、すべての人が感謝するお祭りなのです。国民の祝日に関する法律でも、この日の意義を「勤労をたっとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう。」としています。また、宮中の新嘗祭にあわせて、全国の神社でもお祭りを行います。
ですから、勤労感謝の日は子供も堂々と休んでよい日だということです。その代わり、大人も子供も今生きていること、生かされていることに感謝する、そういう祝日なのです。
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<このページの筆者>
中島隆広 : 出雲大社紫野教会、教会長
昭和46年京都府生まれ。名古屋大学経済学部卒業、会社員の後、パソコン部品のインターネット通販の会社を起業して経営する。会社売却の後、國學院大學神道學専攻科に入学し、神主となる。
★教会長中島の本が出ました!
日本人が伝えてきた心、そして生き方を、神道、神さまの話を中心としつつ、語った本です。相当な時間を掛けて作り上げました。ぜひ一度お読みください。