世の中には不思議なことがありますね

■神主中島の話「不思議なことというのはある」

 世の中不思議なことはあります。ただの偶然かもしれないけども、本人にとってはそれ以上の何かだと感じる、そんな出来事がみなさんにもあることでしょう。

長く使っていた車

 長らく仕事用と私用どちらにも使っていた軽自動車がありました。
 半年ほど前から、停止中のアイドリングが一瞬不安定になるようになってきました。走り出したら全く問題ないので、そんなには気にしていなかったのですが、機会があって修理工場の人に少し相談してみました。点火プラグかな?といった話でしたが、もう少し様子を見ることにしました。徹底的にチェックしてもらうという選択肢もありましたが、もう15年目の車にはあまりお金を掛けたくなかったという気持ちも正直ありました。

徐々に症状が進む

 半年くらいして、徐々にアイドリングが不安定になる頻度が増えてきました。エンジンを掛けてしばらくするとエンストすることも何回か起こります。そこで、修理工場に入れてみて、プラグ替えるなどの対策とその他調整をしてみようということになりました。

 その結果、工場の人によると良くはなったけど完全に治っていないという話。乗ってみると確かに前よりかなり良くはなっていました。しかし、完全に現象が無くなったというわけではなく、たまに少し不安定になります。これでしばらく様子見るかということになりました。

伊勢神宮へ行く

 車が帰ってきたので、テストも兼ねて少し遠出して試してみるかと思い、伊勢神宮にお参りすることにしました。京都から伊勢まで、高速道路を使わない一般道でも片道4時間強で、日帰りで往復できる距離です。ストップアンドゴーも多いのでテストにはちょうどよいでしょう。
 車は本当に快調で、問題なく帰ってきました。伊勢神宮へもよいお参りとなりました。

 翌日、買い物に行こうとして車のエンジンを掛けると、いつもと違う凄い音がし始めました。これは完全に何か壊れたなとわかる音で、かろうじて動いたので工場に持って行って見てもらいました。
 すると3気筒あるエンジンのうち一つのバルブが損傷したとのこと。エンジンを開けて交換しないといけませんから結構な修理代金になるだろうという話で、古い車ですから残念ながら廃車にすることにしました。

不思議なことは本人の感覚ですが

 伊勢神宮まで往復した時は何も問題なく快調で、翌日いきなり壊れた、という現象に、私自身非常に不思議なものを感じました。ただの偶然と言えば偶然なのでしょうが、本人はそうは思えませんでした。伊勢までの道中で壊れてたら、大変面倒なことになっていましたし。

 このような不思議な話は皆さまにもあることでしょう。ただ、他の人に言っても自分が思うほど共感してもらえないことも多々あります。それは仕方のないことで、私の車の話でもそうですが自分にしかわからないところもありますから。重要なのは自分がどう思うかといいうことです。

 やはり私たちは不思議なことがある世界に生きているのだな、と感じています。


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<このページの筆者>
 中島隆広 : 出雲大社紫野教会、教会長
昭和46年京都府生まれ。名古屋大学経済学部卒業、会社員の後、パソコン部品のインターネット通販の会社を起業して経営する。会社売却の後、國學院大學神道學専攻科に入学し、神主となる。

★教会長中島の本が出ました!
 日本人が伝えてきた心、そして生き方を、神道、神さまの話を中心としつつ、語った本です。相当な時間を掛けて作り上げました。ぜひ一度お読みください。

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